土地活用のできていない、遊んでいる土地を保有している人ならば、一度は駐車場経営に興味を持つことでしょう。
駐車スペースを貸すだけで、自動的に毎月お金が入ってくるなんて素晴らしいシステムですよね。
ですが、本当に駐車場経営は儲かるのか?と疑問に思っている人も少なくないはず。
その答えを一緒に見ていきましょう。
駐車場経営のメリット
駐車場経営で利益を上げている方はたくさんいらっしゃいます。
まずは駐車場経営の魅力を知りましょう。
駐車場経営のメリット1 初期費用が少ない
月極駐車場を経営するにしても、コインパーキングを経営するにしても、駐車場というのはとにかく初期費用が抑えられます。
コインパーキングの場合には精算機などの設備にお金がかかるんじゃ?
と思う人もいるかもしれませんが、それは全て自分でゼロから駐車場経営を行った場合のお話です。
月極とコインパーキング おすすめは?でも解説していますが、不動産屋に仲介業者として入ってもらうことができれば、それらの初期費用は全て不動産会社が負担してくれます。
そのため極端な話、土地さえあれば0円で駐車場経営を始めることも不可能ではないのです。
その土地にアパートなどを建てることを考えれば、投資額はすごく抑えられますね。
駐車場経営のメリット2 別の使いみちへの変更も容易
遊んでいる土地に、例えば建物を建て、賃貸借契約(家を貸す契約)を結んだとします。その場合、借地借家法という法律によって、借りる方が守られるようになり、簡単にはその土地を別の用途に転用することが難しくなります。
駐車場経営の場合は、そのように土地を縛られることがないので、例えば「息子が結婚するのでその土地に新居を建てたい」などといった時でも事前に解約通知をすれば契約を終了させることができるのです。
つまり、
- 駐車場→マンション建設
- 駐車場→アパート建設
- 駐車場→駐車場をやめて土地を売却
といったように、他の活用方法への変換も容易に行うことができるのです。
駐車場経営なら、その後の様々な選択肢を残したまま収入を得ることができるんです。
駐車場経営のメリット3 立地にこだわらない
どのような立地でも儲けることが可能というわけではありませんが、駐車場なら
- 駅から距離があっても
- 建物が建てられない用途地域制限のあるエリアであっても
稼げる可能性のあるビジネスです。
一般的に、駅から遠い土地であればアパート経営やマンション経営には不利になります。
また、用途地域制限に該当するエリアであれば、店舗やオフィスビルなどを建てて賃貸などで活用することも叶いません。
駐車場なら車を利用する人さえいれば、駅からの距離にも、用途制限にも縛られることがありません。駐車場経営は非常に有効な土地の使い方だと言えるでしょう。
たとえ駅から遠くても、高いニーズがある駐車場は現実にたくさんあります。
駐車場経営のデメリット
駐車場経営には良いところもあれば悪いところもあります。
駐車場経営のデメリット1 固定資産税が高い
中には、税金対策のために遊んでいる土地を駐車場にしたいと思っている人もいるかもしれませんが、残念ながら駐車場経営では税金対策にはほとんど貢献しません。
と言うのも、駐車場の固定資産税は更地の状態のときと変わらないためです。
アパートなどを建設すれば住宅用地として課税されることとなり、その場合は固定資産税が6分の1になるなど特例措置が適用されます。ですが、駐車場経営の場合は、更地と同じ評価となり、住宅地の場合の6倍にもなるわけです。
住宅用地よりグンと高くなる固定資産税。これを計算に入れておかないと結果採算が取れない、なんていうことにもなりかねません。ここもしっかり把握しておく必要があります。
駐車場経営のデメリット2 立体駐車場は建設が認められない場合も
立体駐車場の経営を検討している場合は、建築基準法という法律が適用されることも知っておきましょう。
自走式立体駐車場では、建築確認申請が必要で、建築基準法が適用されるということは、住宅地での建設が認められない可能性もあります。
そのため、計画当初の駐車台数を確保することができず、計画自体を1から見直さなければいけない事態にもなりかねません。
立体駐車場は建築確認や解体コストなどといった障壁があります。これは専門業者に相談が必須ですね。
駐車場経営は儲かる?アパート経営との比較
ここまで駐車場経営のメリット・デメリットを見て頂いてわかる通り、駐車場経営が儲かるか儲からないかと聞かれれば、儲かる場合もあれば儲からない場合もあるという回答になります。
ただし、きちんと計画して駐車場経営を進めれば儲かる可能性のほうが高い上に、初期投資もかかりませんのでビジネスとしては非常に魅力的です。
収益としてはそこまで爆発的に伸びることはありませんが、他の土地活用法と比較してみても、低リスクで安定的に稼ぐという意味では駐車場経営以上のものはないでしょう。
▽ 駐車場経営とアパート経営の比較
活用方法 | 土地の活用例 | リスク | 収益 |
---|---|---|---|
駐車場や太陽光発電での利用 | 初期費用を抑えて運営 | 小 | 小 |
商業施設(コンビニ業者など)に土地を貸す | 土地を貸して賃料をもらう | 中 | 中 |
アパートやマンションを建築して経営する | 建物を立てて運営 | 高 | 高 |
駐車場経営で爆発的に大きく稼ぐことはできませんが、着実に収益を積み重ねることができるビジネスモデルです。
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